嶋田が思いついたことをテキトーに綴ります
リニア中央新幹線建設に対し、静岡県とJR東海の間に対立が起こり、建設工事に着手できない状態となっている。静岡県以外の方から見れば、静岡県がごねているとか、東海道新幹線ののぞみ号が静岡県内を全て通過している件、静岡空港駅新設を拒否された件に対する嫌がらせのように捉えているかもしれない。実際、前の県知事は「静岡や浜松にのぞみを停車させなければ通行税を取る」なんてアホなことを言っていたので、余計にそう思われても仕方がない。
だが、事の本質はそこではない。JR東海は、トンネル内に噴出する地下水は全部大井川に流すようなことを言っていたのに、今になって全部は難しい、6割程度になるなどと言い出したことで、話が違う!となったわけだ。しかも、県知事だけでなく、大井川の水を利用する全ての自治体が、工事は容認できないとしている。大井川はダムがいくつかあるが、それらに流れ込むはずの水がどこかへ行ってしまうと、ただでさえ渇水が起こりやすい大井川水系の水事情が、さらに逼迫することになる。この水は、トンネル工事をしなければ、どこかでわき水となって、大井川に流れ込んでいるのだ。そういう事情があることは、元静岡県民としては、是非知って頂きたい。さらに、豊富な水を保持した破砕帯から水が抜けてしまうと、植生に影響を及ぼすことも考えられる。まあ、川勝知事も、もっと冷静に、丁寧に説明すればいいのに、とは思うのだが。
さらに、南アルプスの地下に長大なトンネルを通すのって、大丈夫か? とも思う。中央構造線に糸魚川静岡構造線。日本の二大断層帯に挟まれた場所をぶち抜くってのはありなのか? 南アルプスは今でも年間数mm隆起するほど強い圧力が掛かっている地域で、至る所に破砕された軟弱地盤が存在する。今の技術ならトンネルを貫通させるのは可能なのかもしれないが、その後のメンテナンスに問題はないのか。また、林道がどこで崩落するかも知れず、工事の安全性にも問題がある。長野県大鹿村でも、この問題が発生し、着工できない状態になっているとか。本当にここを通すの? しかもルートを見ると、わざわざ甲府駅を外して、一直線に飯田付近を目指しているようだが、甲府駅を通してそのまま静岡県を迂回して駒ヶ根辺りを通した方が良いような気がするのだが・・。結局どうしても糸静線と中央構造線は跨がなければいけないのだが、南アルプスぶち抜きの方が速いからか、工期が短いとか、利権が絡んでいるとか、何かどうか理由があるのだろうな。
リニア中央新幹線は計画通りのルートなら静岡県を通過するだけだが、全くメリットがないとも言えない。リニア中央新幹線が開通し、速達列車の役割を果たせば、東海道新幹線は、いくらかダイヤに余裕を持たせることもできるだろうし、そうなれば一部ののぞみ号を静岡または浜松に停車させることも可能になるかもしれないし、のぞみ号を減便してひかり号やこだま号を増やせるかもしれない。それが実現すれば、静岡県にとっては東海道新幹線の利便性が向上する。悪いことだらけではないし、知事もそれくらいのことは分かっているだろう。それでも工事はまかりならんと主張するのだから、よほど水の問題が重大だということだ。はたしてどのような決着になるのか?
アメリカの医薬品、パーソナルケア製品大手のジョンソン&ジョンソン(以下J&J)が、アジアでの美白製品の販売を一部中止にすると発表した。いずれもアメリカ国内では流通していない物だという。
どうやら背景にはBlack Lives Matter運動があるようだ。美白製品が「白い肌を推奨している」という批判が出ていたというのだが、別にアジアの人たちは白人のようになりたくて美白製品を使っていたわけではないだろうに。言いがかりもいいとこだな。
黄色人種は皮膚にシミができると目立つし、人種にかかわらず、年を取れば皮膚のツヤが無くなりくすんで見える。そういう変化を防いだり、日本ではおおっぴらに言えないがシミを消すために使う物であって、別に黒人を差別しているわけでもない。あくまでも綺麗で均一な肌色を目指すもの。美白って言葉が気に入らないのであれば、別の言葉に差し替えれば、何も製品を販売中止にすることもないだろうに。
そしてそのJ&Jに対し、ミズーリ州の控訴裁判所は、タルクを原料とするベビーパウダーにより卵巣ガンを引き起こしたとして、21億ドルの支払いを命じる判決を出した。アスベストが含まれたタルクを使用した製品を承知の上で販売したというのだが、中皮腫なら納得できるが卵巣ガン? 本当に因果関係はあるのか? それとも中皮腫を発症し、卵巣に転移したって事か? よく分からん。
ところでタルクという物質だが、日本でも、アスベストと同じ成分だから危険だというのを、ネットでよく見る。アスベストは蛇紋石などが針状結晶となった物で、タルクは蛇紋岩(主な構成要素は蛇紋石)が熱水変成した物。細かな組成は若干異なるが、どちらも含水ケイ酸マグネシウムである。同じ成分と言ってよい。
だが、含水ケイ酸マグネシウムに化学的な毒性は無い。アスベストは針状結晶であるが故に、肺に吸い込まれると肺の細胞を傷つける。一度だけなら修復して終わるが、繰り返し吸い込むと修復を繰り返すことになり、一部がガン化する。タルクは不規則な粒状の粉体であるため、そのような変化は起こしにくい。吸わないに越したことはないが、多少吸っても問題はない。アスベストの物理的形状が問題なのであって、化学組成が同じでも、タルクは特に悪さをしないのである。そこを間違ってもらっては困る。
元が同じ蛇紋石であることから、タルクとアスベストは同じ場所で産出することが多い。だから日本ではタルクに含まれるアスベストの量が0.1%以下と規定されているのだが、少なくとも日本国内でベビーパウダーやファンデーションなどに使われているタルクは、アスベストがほぼ検出されない。だから安心して使ってよいのだ。
J&Jがどんなタルクを使っていたか知らないが、アスベストが含まれていると知った時点で回収すべきだったのだろう。だが、それでも本当に卵巣ガンと因果関係があるのか? と思ってしまう。これを認めるってのはさすがアメリカだな。
ま、とりあえず、タルクは害のある物質ではない。アスベストさえ含まれていなければ。
最近、武漢コロナウイルス感染のリスクを避けるため、電車通勤から自転車通勤に変える人が増えているようで、以前にも増して自転車の無法走行が問題となっている。私に言わせりゃ何を今更だが。というくらい、自転車の走行マナーは悪すぎる。私が歩道の建物側ギリギリを歩いていると、前から自転車がやってきて、私が退かないものだから「チッ」と舌打ちして行く奴がたまにいるが、こっちは自転車が車道側しか通行できないのを知っているからわざわざ空けてやってるのに、文句を言われる筋合いはないんだよ。もちろん相手がスマホを見ながら走行していた場合など、退かなければこっちが危険な場合は仕方なく退いてやるが、基本的には退かない。何故かというと、いちいち退いてやると、ますますバカがつけ上がるから。もちろん推奨はしません。
警察は、取り締まりを強化すると行っていますが、本気でやるのか? 道交法改正の時も最初だけ注意して回っていましたが、今はまた元通りの無法地帯であります。
大変困ったことに、信号無視なんて当たり前。一時停止は、ちゃんとしているお方を目撃することなどほとんど無い。後方確認もせずいきなり進路変更。やりたい放題。絶対に道交法や関連法規を知らない。こんな奴らに轢かれて死ぬのも嫌だし、明らかに自転車側が悪いのに、事故を起こせば自動車側の責任を問われる。やってられませんな。
さて、では、自転車の走行の仕方を整理しておきましょうか。
路側帯の通行・・以前は両側の路側帯について走行可能であったが、現行道交法では左側の路側帯のみ通行可。ただし、歩行者の通行を妨げてはいけない。でも、右側の路側帯を当たり前のように走行している。
歩道の通行・・原則的には車道を走行するが、標識で走行が認められた歩道は走行可能。また、標識の有無にかかわらず、幼児・児童や高齢者は歩道を走行しても良いことになっている。ただし、いかなる場合であっても歩道の車道側の部分を徐行すること、及び歩行者の通行を妨げないことが求められる。当然歩行者の間を縫うようにして爆走するのは、即赤切符を切ってもらいたいレベルですな。自転車の歩道走行に関して、ヤフコメなどには「歩道の逆走」という書き込みが時折見られるが、歩道上はどちらの方向に走行しても良い。つまり、歩道の車道側の部分を両方向から走行することになってしまうが、譲り合いが必要な場面では、歩道の上を左側通行している側、つまり俗に言う逆走をしている側が優先とされる。最近は歩道上を色分けして、歩行者と自転車を分ける例が増えているが、あれは今のところ、自転車に車道側を走らせるのが目的で、車道側を歩行者が歩いていても問題はない。もっとも、余計なトラブルを避けるため、私は建物側を歩きますけどね。
*徐行とは、危険を察知した時点から(ブレーキをかけた位置からではない)概ね1m以内で停止できる速度を言う。具体的な速度は定められていないが、概ね10km/h以下とされる。危険を察知してからブレーキをかける動作まで、反応の早い人でも0.2秒程度かかり、10km/hの速度であってもその間に0.56m進んでしまう。20km/hで走ったら、ブレーキをかけ始めるまでにもう、1m以上進んでしまう計算になりますね。
警音器(ベル)の使用・・原則として認められない。警音器は危険回避のためやむを得ない場合にしか使用できないが、そんな物鳴らす暇があったらブレーキをかけろという話だ。自転車が近づいてますよ、気をつけて下さい・・という意味で鳴らすのも不可であるし、私なんか「どけ」って言っているようにしか聞こえませんな。もっとも、歩道上はどこをどう歩いても良いと言っても、歩道いっぱいに広がってくっちゃべりながら歩いているような集団に対しては、鳴らしたくなる気持ちも分かるけどね。
傘をさしながら運転・・安全運転義務違反ですな。自転車は合図をする時以外は、両手でハンドルを握って運転しなければならないので、視界を遮らない透明なビニル傘もダメ。では関西方面でよく見る(という噂の)傘を固定する器具を使うのは・・ダメ。風で煽られたりすれば危険。自分が怪我をするだけなら知ったことではないが、転倒して他人を巻き添えにすることもあり得る。当然スマホ運転もダメに決まっている。ヘッドフォンもダメ。耳がふさがっていると周囲の状況を音で確認できなくなる。以前、川崎市で片手にスマホ、片手にカップ入りのコーヒーを持ち、イヤホンまでして電動自転車を発進させ、高齢の女性にぶつかり、転倒させて死亡させた大学生がいたが、ブレーキをかける気があるのか!? それで執行猶予付きの判決なんてあり得ないと思うのだが。
自転車の並走・・車道、路側帯、歩道のいずれであっても禁止である。ただし、「並走可」の標識がある場合を除く・・が、この標識は全国でも数カ所しかない超レア物。でも、並走は当たり前に見る。もっとも、小さい子が自転車に乗っている際、車道に飛び出したりしないよう、親が横を走ってガードするのは仕方ないかな。
横断歩道の通行・・原則として自転車から降りて、押し歩く。ただし、歩行者が1,2人程度と、渡る人が少なく、大きな危険がない場合などは、そこまで求めていないようだ。では、歩行者が一人、自転車が10台といった場合は? 複数の自転車の挙動次第では歩行者を危険にさらすことが考えられるため、押して歩くべきである。でも守っている奴はほぼいない。
自転車横断帯のある交差点の通行・・自転車は交差点内を走行せず、自転車横断帯を走行しなければならない。自転車横断帯はほとんどが撤去されているが、現在でも交通量の多い交差点や、複雑な構造の交差点などで見られるので要注意。もちろん横断歩道部分を押して歩くことは問題ない。これはほとんどの人が知らないだろうな。
スクランブル交差点の通行・・車道の信号に従って車道部分を通行するか、歩行者信号に従って、自転車を降りて押して歩く。乗ったまま横断歩道を渡るのは厳禁。スクランブル交差点は車両の通行を一時的に全方向で止め、歩行者を自由な方向に渡らせるためのもので、自転車も車両である以上、乗って堂々と横断するのは不可。というより、走行したら危ないという感覚はないのかなぁ???
車道を走行する場合・・左側車線の左端を走行する。当然右側通行は厳禁。2車線、3車線・・の道路では、一番左の車線を走らなければならない。では、三車線の道路で左車線が左折、真ん中が直進、右車線が右折の交差点で、直進したい場合はどこをどう走るか? 答えは左車線(左折車線)を走行し、直進する。これも多くの人は知らないだろう。ただし、自転車横断帯がある場合は自転車横断帯を走行する。右折する場合は常に二段階右折である。
左折する際に、直進する歩行者の近くを横切る場合・・歩行者の後方を横切るのはOK。歩行者のはるか前方を横切るのもOK。歩行者の直前を横切るのはNGである。これは自動車の右左折にも共通。
酒気帯び運転・・一発赤切符でお願いします。ちなみに押して歩くのもダメらしい。
自転車の速度は・・その道路の制限速度に従う。ちなみに田んぼの中の一本道で、速度制限のない道路があったとすると、原付は30km/h以下、自動車やオートバイは60km/h以下で走らなければならない(法定速度)が、法定速度のない自転車は100km/hで走行しても良い。出せればの話だが。
自転車で重大な違反をしたら・・現在では自転車に対する「イエローカード」なるものがあるようで、まあ、警告書のような物である。もらっても罰則などはない。だが、再三警告されたにもかかわらず再度重大な違反を犯したり、警告した際に反抗的な態度を取る、逃走を図るなどすると赤切符が切られることがある。起訴猶予となればそれまでだが、略式起訴されて罰金刑など科せられれば、貴方は立派な前科者です。自動車には青切符制度があり、反則金を払うことになるが、これは行政処分であるため、前科にはならない。青切符制度のない自転車は本来、違反すれば即赤切符となるのだが、まあ、厳しすぎるので、取り締まる側の温情とも言えるし、いちいち略式起訴していたら裁判所がパンクするというのもあるだろう。イエローカードをもらったら、裏面の自転車の交通ルールをよく読んで、正しく運転しましょう。
そもそも、自転車のルールについて、ここに書いたこと、どれだけ知っていましたか? 自転車のマナーがあまりにも悪いという背景には、正しい通行の仕方を大多数が知らないということがある。そして、事故が起こった際に、自転車側の落ち度をしっかりと認定しないから。その両方があると思う。優先道路を走行中に、交差する一時停止の道路から自転車がすごい勢いで出てきたら、間に合わないことも多いだろうし、明らかに自転車側に落ち度がある。前方を走る自転車の側方1m以上開けて追い越そうとしたら、自転車が後方も確認せず右に進路を取ったりすれば、そりゃぶつかる。ひどいのになると、何を考えていたか知らんが、歩道から今まさに左折しようとしているバスの横に出てきて巻き込まれたなんてのもあるが、こんなのバスの運転士が気の毒だよ。左折中のバスの左を突いてくるなんて自殺行為に他ならないのですが、それでも運転士が悪くされちゃって、切符は切られるわ、上司にこっぴどく怒られて乗務停止にもなるわで、バスの運転士なんかやってられるか・・ってなりますわ。ただでさえ運転士が足りなくて減便なんてことも起こっているのに、ますますなり手がなくなりますな。
とにかく自転車というやつは、時として車両となり、都合の良い時は歩行者になり、何をやってもお構いなし・・ではありませんよ。しっかりと車両であることを自覚して走行して下さい。
参考:
変速機付きの自転車の乗り方
通常時に後輪軸側の変速機を一番重い(小さい)歯車に入れっぱなしで走る人がよくいるが、あまりお勧めしません。ペダル側の変速機は大きい(歯数の多い)歯車ほど重くなるので特に問題はないが、後輪軸側は小さい(歯数の少ない)歯車ほど重くなるので、一つ一つの歯に大きな負荷が掛かり、常時入れっぱなしで走ると一番小さな歯車だけが傷んでしまいます。ちなみに私は、狭い町中の道や広い歩道を走る時は、真ん中(7段変速の4段目)を多用していました。車道を走る時は5段目か6段目で、6段目は上り坂を走る時にも使いましたが、一番重い7段目は滅多に使わなかったです。ん? 上り坂で6段目って、普通は軽くするんじゃない? その通りなのですが、私の場合、多少きつくても距離のない(200m程度まで)坂は、坂の手前で加速して、一気に上り切っていたのです。ドロップハンドルの自転車だからこそできる技ですな。ドロップハンドルはペダルに脚の力を無駄なく伝えるための構造なので、私みたいな非力な者でも、短い上り坂ならそれができてしまうのです。
そして、ペダル側の変速機が付いている場合は、通常一番大きな歯車に入れておいて構いません。で、長くて結構きつい上り坂を走る時は、小さな歯車に切り替えたりするのですが、決してペダルに力を加えた状態で変速操作をしてはいけません。ほぼ間違いなくチェーンが外れます。長い坂があると分かっている場合はその手前の平坦な場所で切り替えるか、坂の途中であれば、一旦安全な場所で停車し、スタンドを立てて後輪を浮かせながらペダルを回し、変速機を操作して下さいね。できる限り後輪軸側の変速機で対応し、ペダル側の変速機はあまり切り替えない方が良いと思います。それと、ペダル側の変速機は、後輪軸側の変速機にチェーンが入る位置によって、チェーンがガイドにこすれたりしますが、それもチェーンが外れる原因になりかねないので、こすれないよう微調整して下さい。
ブレーキのかけ方
左(後輪)を先にかけるというのは、誰でもご存じでしょうが、右(前輪)を強くかけないと、自転車は思うように止まりません。ブレーキをかけても車体は慣性の法則でそのまま進もうとしますから、前に荷重が移動します。よって後ろのブレーキだけではなかなか止まれません。
東京高等検察庁の検事長が、5月1日と13日に、新聞社の記者らと賭け麻雀に興じていたとして、辞意を表明。「辞表を受理せずクビ、当然退職金無し」、「刑事告訴すべき」ってのが大筋での民意かと思うが、私としては、どちらも無いかな?
刑法第百八十五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
刑法第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
百八十五条にある一時の娯楽に供する物とは、本来菓子や一回の食事(もちろん常軌を逸した金額の場合は不可)など、その場限りの物と解釈されるが、実情としては常識的な価格の品物であれば、一時の娯楽に供する物と見なされるようだ。例えばゴルフコンペで、皆から数千円ずつ集めて、優勝や準優勝、ブービー賞として1万円程度までの物を景品として出すことはどこでもやっているし、それで賭博罪で逮捕されることはない。100万円もする物が景品であれば賭博罪に当たるが、線引きは曖昧。拡大解釈と言えばその通りだが、1~2万円程度の現金の授受も、現実には取り締まっていない。
まず、麻雀をしたのが緊急事態宣言下で自粛要請されていた時期ではあるが、あくまで要請であるので、地位のある人がこの時期に不適切だとは思うが、法的には何ら問題がない。法的に問題なのは賭けの方だが、検事長と記者らが賭け麻雀をしたレートはテンイチだという。1,000点100円という、ごく一般に打たれているレートである。私はもうずっと打っていないが、仲間内で打っていた時のレートは1,000点50円(とうの昔に時効)。半分のレートで、大勝ち・大負けしても1万くらいだったから、証言にある数千円から2万円くらいが動いたというのと辻褄が合う。
これで懲戒免職なら、法務省、全国の検察、警察で、賭け麻雀をやった人は、全員懲戒免職って事になりますな。もちろん、その他の職業の方でも、みんな逮捕。賭博には違いないが、この程度のことは普通にやられているし、黙認されてきた。検事長という立場から当然批判されるべきではあるが、クビにまではできないかなと。これがバカラ賭博とか、ポーカーゲーム、競馬のノミ屋(私設馬券)などを開帳している所に行って、賭博に興じていたというなら、問答無用、懲戒免職で異論はないのだが、これらが厳しく取り締まられるのは、ある種の組織の資金源となるからで、仲間内での賭博はそういう所に金が流れるわけではないからね。
では百八十六条で告訴はどうかだが、賭博常習犯というのにも少々無理があると思う。麻雀好きなら月2,3回程度は普通だし、これが刑事告訴されるなら、全国で何万人もの被告人が誕生することになるだろう。
というわけで、賭博に関しては戒告、既に辞表が受理されているので、退職金は全部とは言わず、一部を自主返納というのが落としどころのような気がする。検事長がよりによってこの時期にってことで、気持ちとしてはクビ、退職金無しなんだけどね。
麻雀はゲームなんだから、賭けずにやればいいじゃないかという意見もあるだろうが、麻雀というゲームは賭けるのと賭けないのでは別物になる。最高の頭脳ゲームと言われるのは真剣に相手の手筋を読みながら自分の手を作っていくことにあり、振り込んでも実害が無いとなると、無理筋で大きな手を狙ったりして、ゲームが大味になってしまう。当然真剣にやった方が面白い。プロは金を賭けてはいないが、名誉と賞金が掛かっているから真剣にやる。
この件でより問題なのは、検事長と記者が、ズブズブの関係であったのかって事だと思う。記者と麻雀を打つのが悪いとは言わないが、これが昵懇になってしまうのはいかがなものかと。双方共に節度のある付き合いをすべきだし、追求するならむしろこちらだと思うのだが・・。
しかしまあ、この検事長も、2月で定年を迎えていれば、こんなに叩かれなくても済んだだろうに、なまじ定年延長ということになり、かえって損をしたね。仕事は優秀な人だったかもしれないけど、引き際は間違えたかな。
もう一丁。緊急事態宣言が出され、自粛要請されながら、営業しているパチンコ店があるとして問題視されていたが、これはどうなのだろう。パチンコ店でクラスターが発生したという報告は今のところ無いわけで、これはやはりパチンコに対するイメージの悪さが関係していると思う。
パチンコも事実上賭博である。本来は出玉をオモチャ、缶詰、生活用品などの景品に交換するのがパチンコなのだが、それは名目で、特殊景品という物と交換し、それを景品交換所で買い取り、交換所からパチンコ店に卸す。即ちパチンコ店から客、客から景品交換所、景品交換所からパチンコ店と、同じ景品がグルグル回っているという、黒に近いグレーゾーンが黙認されている。景品交換所は古物商に当たらないのか?とか、色々と疑問に思う点がある。しかもこれ、私も3万くらい負けたこともあるし、勝つ時は10万超えもあった(これも15年以上打っていないからもう時効ね♪)。テンイチの麻雀よりも賭博性が高いし、常習性も高い。近年出玉規制が厳しくなってバカ勝ちしにくくなっているようだが、事実上の常習賭博が野放しになっているということで、批判の対象となっている。まあ、打っていた頃は、最も賭博性が高いとされる一発台(のような普通機や権利物)ばかり打っていた私が言うのも何だが・・。
当然これは、景品をそのまま持ち帰る本来の方式に戻せば良いのだが、それをすれば客は一気に離れるし、パチンコ台も昔よりはるかに高度になっており、価格も何十万円となっているから、パチンコ店はほぼ壊滅状態になるだろう。そうなればパチンコ・パチスロ機を製造するメーカーも危うくなる。ず~~~っと黙認してきて今更取り締まられても・・ってことですな。
もう一つの問題が、依存症である。パチンコにのめり込み、多額の借金をする人もいるし、生活保護費をつぎ込んでいる人もいるそうだ。別にパチンコを打つなとは言わないが、生活保護費の大部分をパチンコにつぎ込んでしまえば、納税者としたら文句の一つも言いたくなるだろう。さらに言うと、パチンコ店の儲けが某国に資金として流れているという噂はつきまとう訳だから、パチンコをやらない人にとってはイメージが非常に良くないというのが、批判される要因なのだろう。感染リスクは濃厚接触して接客するお店とか、スポーツクラブとか、カラオケ店とか、ライブハウスの方がよほど高いと思う。
武漢コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が、39県で解除された。私の住む東京都はまだだが・・。岩手県は未だにゼロだし(ただし、岩手で最初の感染者になりたくないから検査を受けないっていう人もいるらしく、知事は最初の感染者を責めませんなどと発言したりしているようですが)、私の出身県である静岡県も、人口が多い(およそ360万人)割には2桁にとどまり、よく頑張っている。一時は感染者が増えた中京圏や福岡も、相当落ち着いている。一方、一度は収束に向かった北海道で再度増加しているのは気になるが、全体としてはだいぶ落ち着いてきている。5/16発表の数字では、感染者16,237名、死者725名ということだが、恐らく感染者はもっと多いだろう。では、死者はどうなのか。
超過死亡という概念がある。これは、死者の数が例年と比べ、どれだけ増加しているかで、感染症などで死亡した人数を推計するという考え方である。イタリアでは武漢コロナウイルスによる犠牲者として公式発表されている数の2倍にものぼるとか。アメリカやドイツも、発表されている数よりも、超過死亡の方が多いという。では日本はどうなのだろうか。詳しいデータが出ていないから不明な点も多いが、少なくともこの3月までは、例年と誤差範囲でしか変わらないという。3月後半はむしろ例年よりも少ない傾向だとか。これが何を意味しているかというと、武漢コロナウイルスによる犠牲者は少なくとも発表している人数の数倍はいる・・と、煽るような意見もあるが、どうやらそうではない、と考えることができる。国民の多くが武漢コロナウイルス対策をしっかりとしたことで、インフルエンザの流行が異常なまでに早く収束し、武漢肺炎での死者が出る一方で、インフルエンザによる死者が減り、全体としてほぼ例年通りで推移しているということだろう。武漢肺炎による死亡者が見逃されている例ももちろんあるだろうが、全体としては日本の武漢コロナウイルス対策は、防疫という面では間違ってはいない。いや、大成功と言ってよいだろう。725名の死者を出しており、決して少なくないのだが、人口10万人当たりに換算すると0.5~0.6で、諸外国に比べて極端に小さな数字となる。
ワイドショートかでは、感染症の専門家とか、コメンテーターとかいう人たちが、PCR検査数が少なすぎるとか、緊急事態宣言が遅すぎたとか、様々な批判をしてきたようだが、この超過死亡の少なさについて、何かコメントはあるのでしょうかね。でも、あまり報道されないんだよね。政府の対策がうまくいっていないと批判するためには都合の悪いデータということなのだろうか。
私も春節前に中国からの移動を何故止めなかったのか・・とか、東京五輪延期決定後に何故か感染者が増えたり、都知事がその頃から妙に露出が増えたりとか、色々とおかしいとは思っていたものの、春節移動を止めなかったのは天下のWHOがろくでもないことを言っていたわけで、日本政府としてはその意見は尊重するだろう。私なんか手泥巣とかいう事務局長が中華人民共和国の犬であると、その頃から認識していたのですが・・。
とまあ、防疫上は成功しているものの、政府や行政は防疫だけしっかりしていれば良いというわけではない。徹底した自粛要請で、武漢コロナウイルスによる死者を数千人程度に抑えました。でも、数百万人が職を失い、十万人以上の自殺者を出しました・・では話にならない。そんな結果になるくらいなら、ワクチンが完成して収束するまでの間に十万人の死者を出しました・・の方がまだマシとも言える。これからは感染者数を抑えつつも経済活動は再開していくという、難しい舵取りになる。ここはしっかりとやって頂きたい。
もしかしたら、最初から自粛なんかばかげていると発信しているホリエモンとか木村もりよ氏の方が、正しいのかもしれないが、人を見下したような発言をしたりとか、違う意見を言われると逆ギレしたりとか、何かと問題があり、全然意見が心に響いてこない。だが、こういう意見の人も必要である。医療関係者とか感染症の専門家を集めたって、人と人の接触を極限まで減らす、感染を減らす、死者を減らす、医療崩壊を防ぐ・・という方向になるに決まっている。武漢コロナウイルスのように、感染力も毒性もある程度強いウイルスが上陸してしまった以上、ある程度の死者が出てしまうことは止めようがない。天国に行く人は抑えても、生き地獄に落とされる人が大量に出てしまったら何にもならない。落としどころをどこにするか、難しいと思うが、経済や教育の専門家も交えて、議論すべき問題だと思う。
ところが、業態によっては難しい面もある。というのも、この武漢コロナウイルスという奴は、口腔内にあるレセプターに結合しやすいため、唾液に多く存在することが分かってきている。つまり、咳やくしゃみはもちろんのこと、会話するだけでも感染するという、厄介なウイルスだということだ。欧米に比べて感染が緩やかなのは、日本語の発音の方が飛沫が飛びにくいから・・なんて説も妙に説得力がある。また、口から荒く息を吐くだけでも感染させるリスクがある。スポーツジムなどは、ロッカーやシャワーで密になりやすいと言われていたが、そうではなく呼吸によりウイルスがばらまかれることが原因と考えられ、こうなると対策は難しくなる。マスクをしたら呼吸しづらくなるし・・。静かなクラシックのコンサートと、観客と一緒に盛り上がるライブでは後者の方が高リスク。一人客が多い牛丼屋と仲間でわいわいやる居酒屋では、居酒屋の方が高リスク。そんな風に、業態によって温度差を生ずることになる。それぞれの業態でどう対応するか、模索していくしかないのだろうか。
もちろん、これまで同様、マスクの着用や消毒など、感染対策はしっかりしなければいけないだろうし、都内に住む私は、原則として通勤以外では市外に出ないように、しばらくは自粛するつもりだ。解除されたら一気に人があふれた。これが一番怖い。