嶋田が思いついたことをテキトーに綴ります
今回紹介するのは、昨年日本に上陸したピナイダー(Pineider)。
イタリア フィレンツェの文具メーカーで、紙製品、筆記具、革製品などを販売しています。
創業は1774年ですが、日本に上陸したのは去年の秋。
各地でお披露目したようで、今では少しずつ取扱店が増えているようです。
そして現在のオーナーはダンテ・デル・ベッキオ氏。つまり、ヴィスコンティの創業者の一人です。
2017年にヴィスコンティを退任し、こちらを手がけるようになったとか。
販売しているのはLA GRANDE BELLEZZA GEMSTONES(ラ・グランデ・ベレッツァ・ジェムストーン)と
AVATAR(アヴァター)という2ラインですが、今後もう少し増えていくかもしれません。
今回紹介するのはジェムストーンです。
軸色は単色の黒と灰色、そして模様の入った青、緑、赤、黄の計6色ですが、
模様入りの方が売れているようです。
品名が「とても美しい宝石」という意味ですので、模様入りの軸の方がイメージに合っているでしょう。
ピナイダー ラ・グランデ・ベレッツァ・ジェムストーン タイガーイエロー 万年筆 細字
この色使い、そして磁石を使ったキャップロック。何となくヴィスコンティっぽい。
初めて見た時にそう思ったのですが、ベッキオ氏が絡んでいたのね。納得しました。
ただ、この磁石を使ったキャップロックは、ヴィスコンティのマグネティックロックとは若干違います。
マグネットツイストロック式といい、キャップが閉まった状態からネジ式のように胴軸を回すと、
磁石の反発によりキャップが浮き上がり、簡単に外れます。
そしてこの万年筆は、ペン尻にもマグネティックロックが仕込まれており、
こちらはどの向きでもカチッと填るようになっています。かなり考えられた造りですね。
そしてこのジェムストーンに使われている14KニブはQuill Nibという独特の物で、
写真のように、両サイドに切れ込みが入っています。
ハート穴も独特な形をしています。
Quillは羽根ペンのことで、羽根ペンのしなやかさを再現したのでしょうか。
パイロットのフォルカンのように大きく撓るわけでもなく、
ペリカンのスーベレーンM1000に比べても撓りは少ない印象ですが、
紙当たりは非常にソフト。
もっと撓るかと思っていたのでその点は拍子抜けした感がありますが、
書き味は非常に良い万年筆ですし、
撓りすぎない分、万年筆にあまり慣れていない人でも意外と扱いやすいと思われます。
海外の金ペンで、造りも凝っておりますので、お値段も・・なのですが、
万年筆が好きな方は是非一度触って頂きたい、と思えるほど、素敵な万年筆です。
あそこに行けば安く買えるし♪
1. ちなみに
「ピナイダー」が正しいようです。