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嶋田の戯言

嶋田が思いついたことをテキトーに綴ります

新型コロナウイルスその6

 武漢コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が、39県で解除された。私の住む東京都はまだだが・・。岩手県は未だにゼロだし(ただし、岩手で最初の感染者になりたくないから検査を受けないっていう人もいるらしく、知事は最初の感染者を責めませんなどと発言したりしているようですが)、私の出身県である静岡県も、人口が多い(およそ360万人)割には2桁にとどまり、よく頑張っている。一時は感染者が増えた中京圏や福岡も、相当落ち着いている。一方、一度は収束に向かった北海道で再度増加しているのは気になるが、全体としてはだいぶ落ち着いてきている。5/16発表の数字では、感染者16,237名、死者725名ということだが、恐らく感染者はもっと多いだろう。では、死者はどうなのか。

 超過死亡という概念がある。これは、死者の数が例年と比べ、どれだけ増加しているかで、感染症などで死亡した人数を推計するという考え方である。イタリアでは武漢コロナウイルスによる犠牲者として公式発表されている数の2倍にものぼるとか。アメリカやドイツも、発表されている数よりも、超過死亡の方が多いという。では日本はどうなのだろうか。詳しいデータが出ていないから不明な点も多いが、少なくともこの3月までは、例年と誤差範囲でしか変わらないという。3月後半はむしろ例年よりも少ない傾向だとか。これが何を意味しているかというと、武漢コロナウイルスによる犠牲者は少なくとも発表している人数の数倍はいる・・と、煽るような意見もあるが、どうやらそうではない、と考えることができる。国民の多くが武漢コロナウイルス対策をしっかりとしたことで、インフルエンザの流行が異常なまでに早く収束し、武漢肺炎での死者が出る一方で、インフルエンザによる死者が減り、全体としてほぼ例年通りで推移しているということだろう。武漢肺炎による死亡者が見逃されている例ももちろんあるだろうが、全体としては日本の武漢コロナウイルス対策は、防疫という面では間違ってはいない。いや、大成功と言ってよいだろう。725名の死者を出しており、決して少なくないのだが、人口10万人当たりに換算すると0.5~0.6で、諸外国に比べて極端に小さな数字となる。

 ワイドショートかでは、感染症の専門家とか、コメンテーターとかいう人たちが、PCR検査数が少なすぎるとか、緊急事態宣言が遅すぎたとか、様々な批判をしてきたようだが、この超過死亡の少なさについて、何かコメントはあるのでしょうかね。でも、あまり報道されないんだよね。政府の対策がうまくいっていないと批判するためには都合の悪いデータということなのだろうか。

 私も春節前に中国からの移動を何故止めなかったのか・・とか、東京五輪延期決定後に何故か感染者が増えたり、都知事がその頃から妙に露出が増えたりとか、色々とおかしいとは思っていたものの、春節移動を止めなかったのは天下のWHOがろくでもないことを言っていたわけで、日本政府としてはその意見は尊重するだろう。私なんか手泥巣とかいう事務局長が中華人民共和国の犬であると、その頃から認識していたのですが・・。

 とまあ、防疫上は成功しているものの、政府や行政は防疫だけしっかりしていれば良いというわけではない。徹底した自粛要請で、武漢コロナウイルスによる死者を数千人程度に抑えました。でも、数百万人が職を失い、十万人以上の自殺者を出しました・・では話にならない。そんな結果になるくらいなら、ワクチンが完成して収束するまでの間に十万人の死者を出しました・・の方がまだマシとも言える。これからは感染者数を抑えつつも経済活動は再開していくという、難しい舵取りになる。ここはしっかりとやって頂きたい。

 もしかしたら、最初から自粛なんかばかげていると発信しているホリエモンとか木村もりよ氏の方が、正しいのかもしれないが、人を見下したような発言をしたりとか、違う意見を言われると逆ギレしたりとか、何かと問題があり、全然意見が心に響いてこない。だが、こういう意見の人も必要である。医療関係者とか感染症の専門家を集めたって、人と人の接触を極限まで減らす、感染を減らす、死者を減らす、医療崩壊を防ぐ・・という方向になるに決まっている。武漢コロナウイルスのように、感染力も毒性もある程度強いウイルスが上陸してしまった以上、ある程度の死者が出てしまうことは止めようがない。天国に行く人は抑えても、生き地獄に落とされる人が大量に出てしまったら何にもならない。落としどころをどこにするか、難しいと思うが、経済や教育の専門家も交えて、議論すべき問題だと思う。

 ところが、業態によっては難しい面もある。というのも、この武漢コロナウイルスという奴は、口腔内にあるレセプターに結合しやすいため、唾液に多く存在することが分かってきている。つまり、咳やくしゃみはもちろんのこと、会話するだけでも感染するという、厄介なウイルスだということだ。欧米に比べて感染が緩やかなのは、日本語の発音の方が飛沫が飛びにくいから・・なんて説も妙に説得力がある。また、口から荒く息を吐くだけでも感染させるリスクがある。スポーツジムなどは、ロッカーやシャワーで密になりやすいと言われていたが、そうではなく呼吸によりウイルスがばらまかれることが原因と考えられ、こうなると対策は難しくなる。マスクをしたら呼吸しづらくなるし・・。静かなクラシックのコンサートと、観客と一緒に盛り上がるライブでは後者の方が高リスク。一人客が多い牛丼屋と仲間でわいわいやる居酒屋では、居酒屋の方が高リスク。そんな風に、業態によって温度差を生ずることになる。それぞれの業態でどう対応するか、模索していくしかないのだろうか。

 もちろん、これまで同様、マスクの着用や消毒など、感染対策はしっかりしなければいけないだろうし、都内に住む私は、原則として通勤以外では市外に出ないように、しばらくは自粛するつもりだ。解除されたら一気に人があふれた。これが一番怖い。

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嶋田友馬
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