昨日(2026/8/3)ついにこれを観た。「君は映画」を下北沢トリウッドで観た際、受付でドロステのBDを購入してきたのだが、トリウッドのウェブサイトで7/31から1週間上映することが告知されていたため、どうせならシアターで観ようと、封を切らずにいたのだ。
内容をざっくり言うと、京都のとあるカフェの店長が、階上にある自室でくつろぎ、ギターを弾こうとするがピックが見当たらない。で、ピックを探していると後ろから「おい、おい」と呼びかける声が。振り向くとモニターに店長が映っていて、2分後の俺・・だという。モニターの中の自分が言う場所を探すとピックが見つかる。で、2分後の俺に教えてやれ・・と言われ、階下のカフェのモニターを前にして、2分前の自分に呼びかける。それを見ていた店員のアヤや、後から来た店の常連客もタイムテレビの存在に気づき、二つのモニターを向かい合わせにして、未来のことを知ろうとする。その結果、騒動に発展し・・って感じ。
観ているとえっ!? ここで鉢合わせになるのでは・・とか、色々と不都合が生ずるのだが、そこは突っ込まないお約束ってことでよろしいでしょうか。面白いからまあいいかって感じである。演技は大げさであるが、その大げささがドタバタ劇感を強調している気がする。また、ゼブラダンゴムシって何だよ! とか、さっきライブを断った理容師さん(メグミ)が何でシンバルを持ってくる!? とか、突っ込みどころ満載。でもそれが騒動から抜け出すための重要なアイテムになっていて、そういう意味不明な小道具を使ってくるところも演劇っぽい。そもそもこれは演劇の延長か? って映画で、何分回してるんだよ! っていう長回しも、ごまかしの利かない演劇の世界で生きている役者さんたちの実力を感じる一方、映像独特のカメラワークとか編集を入れることで、また違った視点が出るのではないかとも感じるのだ。
店長はメグミを助け出し、カフェに戻るとタイムパトロールのおじさん二人がおり、忘却薬を二人に飲ませようとする。2分前の二人はちゃんと飲んでいる。でも、メグミは大きなくしゃみをして、薬の粉を吹っ飛ばしてしまう・・って加藤茶かよ! で、店長も。そうこうしている内に2分が経過し、整合性が取れなくなるとおじさん二人は消滅し、店長とメグミだけは記憶が残っている。そうそう、メグミのタイムテレビへの理解の早さも都合の良い設定だよなって思うけど、そこも突っ込むのは無しで。
二人はコーヒーを飲みながら語り合う。メグミがライブを断ったのはそうか。ちょっと売れたからっていい気になって・・シンバル置いていったのはそいつか。そして最後、二人でモニターを消すのが未来のモニターに映ったところでおしまい。この落とし方は良かったと思う。未来なんか知ったってろくなことはない。今を大事にしなきゃってメッセージが込められている気がするのだ。
ロケ地はそのビルの一角のみ。予算もそんなにかけていない。でも、アイディアと演技力、カメラワークを駆使すれば面白いものはいくらでもできる。それを示してくれる映画だろうし、海外で高評価され、多くの国で賞を獲得しているのも納得できる。好き嫌いがはっきり分かれる作品のような気はするが、私は気に入った。ただ・・・これを最初に(特にリバーよりも前に)観るべきだったかって気はする。
ところで、私はず~~~~~っと以前に、会社のカメラをモニターにつないで、モニターを映してハウリングの状態を作り、それを別のカメラで撮影したことがあって、もしかしてこの映画、っていうか、その原案ともいえる「ハウリング」という映像作品も、私のアイディアか!??? んな訳ないか。失礼しましたぁ。