嶋田が思いついたことをテキトーに綴ります
プラチナ萬年筆が2019年、限定品として発売した「富士旬景シリーズ #3776センチュリー 六花」。えらい人気で発売前から予約完売状態。残念ながら入手できませんでした。
手元にないので画像もありません。なので「プラチナ萬年筆 六花」で検索してください。とにかく綺麗。ベースは#3776センチュリーですが、透明度の高い樹脂に雪と氷をイメージしたカットが施され、富士五湖シリーズ、ニースシリーズ、そして他の富士旬景シリーズと並べても、これが断然美しい(個人的感想です)。
ところが既に万年筆にまみれた生活をしている私は、もはや購入をセーブせざるを得ない状況となっており、意識的に万年筆の新作情報を遮断していたため、これに関しては完全に出遅れておりました。しかもですよ・・プラチナさんてば、海外に多く流し、国内流通量は少なかったとか。大量生産してしまったら限定品としての有り難みが薄れてしまうし、そもそも国内産大メーカーの中では一番小さな会社で、こればかり生産していたら定番品が今でさえ追いついていないのに、さらに追いつかなくなる。事情は分かりますがね、国内流通分はこれまで通りの数を確保して頂きたかったな。
もう既に、行きつけの中古屋さんには流れ始めていますが、こんなのネットに上がった直後にSOLD OUTですよ。店頭に並ぶ事はありません。店頭で現物を見て決める私の手に回ってくるのは何年後になるのか・・。初回生産とかシリアルナンバーとか全く気にしないので、追加生産してくれないかなぁ。
という万年筆おたくの恨み節でした。
最初におことわりしておきます。まず文学の話ではありません。鉄道の話です。そして、私は平均よりは多少鉄分が多いですが、「鉄ちゃん」と呼ばれるほど鉄分は含んでおりません。誤った見識があるかもしれませんがお許し下さい。そもそも○○系ってのもこれを書くために調べたという程度の者です。
先日の報道によると、来年3月のダイヤ改正で首都圏と伊豆半島を結ぶ特急列車の内、スーパービュー踊り子を廃止し、サフィール踊り子を運行開始、踊り子は国鉄185系車両から、E257系に順次置き換えるようである。時々利用する私としては気になるので、とりあえず書いてみる。
185系は昭和56年3月、急行伊豆の老朽化した車体を置き換える形で伊豆方面に投入され、その年の10月、それまでの特急あまぎ、急行伊豆を統合し、L特急踊り子となる(今はLではない)。昭和60年には全車両が185系に置き換えられた。それから35年ほど経ち、車体は老朽化。数年前に一度乗ったのだが、加減速の際にガクンと揺れたりとか、今時特急で窓が開くのも珍しいのだが立て付けが悪くなりガタガタうるさい。国鉄時代の車両として生き残っていたため、鉄道ファンの間では名残惜しまれるのだろうが、そうでない人にとっては、同じ料金を払うならより快適な方がよい。なので個人的にはE257系への置き換えは歓迎する。中央特急あずさ・かいじのお古という点は、できる事なら新車投入の方が良いのだろうが、伊豆を走る列車は、E251系も伊豆急行のリゾート21も塩害に悩まされており、一方で普通列車として運行されている東急のお古、ステンレス車は相当古いけど傷みは少なく重宝される。新車を投入してもこの問題は続くわけで、これは仕方ないだろう。
投入されるE257系は、9両編成と5両編成が用意されているという。という事は、伊豆急下田方面は現行10両または7両を9両に統一し、廃止も噂されていた修善寺方面の5両編成(全て伊豆急下田方面列車の東京寄りに連結)も生き残るという事だろうか。一応修善寺行きが残るという前提だが、JR東海からすれば、熱海から三島までの2駅間を走るのみで、あまりメリットは感じないのだろうし、そもそも東京方面からなら新幹線で三島まで行って乗り換えてもらった方が、JR東海としては望ましいだろう。それでも残してくれるなら、伊豆箱根鉄道沿線の観光業者とか住民にとっては有り難い話かもしれない。伊豆箱根鉄道に関しては、特別料金の発生しない快速扱いで、一日に数えるほどしか走らないのであまりメリットはないかもしれないし、むしろ慣れ親しんだ185系の方が運転しやすいのかも・・。形式によって操作性は全然違うという話しだし・・。
個人的に伊豆方面に行く際に利用するのは、マリンエクスプレス踊り子が多い。運転日は限定され、運転しても1日1往復だけだから、運行日や時間が合わない時は別の列車を利用するしかないのだが、これは成田エクスプレスのE259系で運行しているため、車両も新しく、乗り心地も良好。来年の改正でこれの扱いがどうなるかは不明であるが、そもそも京成スカイライナーとの競合であえなく減便を余儀なくされ、余った車両を利用しているものなので、存続されるかも。ただし、A特急料金が適用されるため、B特急料金で乗れる踊り子よりも料金が高い(というよりも、基本はA特急料金で、B特急料金は割安の設定という事らしい)。185系に比べ、はるかに快適だったから乗っていたわけだが、E257系が悪くなければ、マリンエクスプレス踊り子にわざわざ乗るメリットは薄れる。
さて、来年春のダイヤ改正で、大きく変わるのが、スーパービュー踊り子。令和2年3月13日を最後に廃止される。葬式鉄で賑わうかもね。E251系は先頭に展望車があったり、窓も大きく景色を楽しむ独特の仕様。こちらもA特急扱いで、料金は高めだが、平成2年に登場するとさっそく人気列車となり、全盛期は踊り子号よりもはるかに指定席が取りにくかった。今でも子連れの客は、子供が喜ぶという理由でスーパービューを選ぶ人が多いと聞く。だがこの特別な車両も、老朽化と塩害によりあちこち錆が浮くような状況となってしまい、他に転用せず廃車とするらしい。直流電化された地方の路線で快速列車として利用すれば人気になりそうだが、それもできないほど傷んでいるって事だろうか。で、この後釜だが、新型のE261系を投入し、なんと全席グリーン車以上のサフィール踊り子に生まれ変わるという。・・・・・はあ、そうですか。豪華列車は今あちこちで登場してますからねぇ。まあ、踊り子自体観光を主目的とした特急列車なのでそれで良いでしょう。でも、友達に会いにとか所用でとか帰省で行く人にとっては縁がないかな。そもそも特急のグリーン車なんて1回しか乗った事がない(しかも叔母がグリーン回数券を持っていてそれに便乗したため、一人で特急のグリーン車に乗った事はない)。グリーン車を利用するのは東海道本線、横須賀線、総武本線などの普通列車でそれなりの距離を利用する時だけ。おそらくサフィールに乗る事は無いだろう。あるとしても話のタネに一回だけ。
これまではマリンエクスプレス踊り子が最優先の選択肢だった。臨時の踊り子に置き換える形で運行しているため、停車駅は少ないが、途中で無駄に減速したり、単線区間の待ち合わせも多く、所要時間は踊り子号と全く変わらないというのはネックだが、時間はあまり気にしていないので、快適さを優先していた。スーパービュー踊り子は停車駅が少ない上に、特に定期運行のやつは単線区間も優先して通していたため、所要時間が短く、185系よりは乗り心地が良かった。踊り子は修善寺方面に行く時とか(スーパービューとマリンは修善寺行きが運行されていない)、マリンの運転日や時間が合わず、スーパービューも席が取りづらかった時、急な利用で自由席に乗る時(マリン、スーパービューは全席指定)など、限られた時にしか乗っていなかったが、とりあえず来年春改正後の最初に利用する際には、踊り子号で乗り心地を確かめるか。悪くなければ以後ずっと、踊り子号が選択肢になっていくだろうな。問題はサフィールがどれだけ運行されるかだ。現在定期運行は踊り子、スーパービュー踊り子ともに上下3往復ずつ。少ないようにも感じるが、ビジネスユースも期待できる常磐特急とか中央特急に比べ、観光が主となる伊豆特急は、平日はこんなもんで良いだろう。土日祝日や、連休の際に、臨時列車を多く走らせて対応している。平日にサフィールに乗る奴なんかいるんかい? いや、平日に伊豆に行くような人こそサフィールに乗る? どっち? そして私が利用するような時期に、サフィールと踊り子がどれだけの比率で運行されるか。サフィールが多ければ多いほど、私にとっては選択肢が狭くなってしまう。ってことで、3月の時刻表は忘れずに買わないと。個人的にはサフィールが1,2往復で、スーパービューだった列車の一部が踊り子になってくれた方が嬉しいし、多分そんな感じになると予想しているのだが、はたしてどうだろう。
ちなみに列車の愛称であるが、私は「踊り子」よりも「あまぎ」が好きである。潮騒とか黒潮は他で使っているだろうから、そうなると伊豆を代表するのは天城。じゃないのかなぁ。
もう一つ、一度乗ってみたいという特急列車が、びわこエクスプレス2号。大阪→草津間という、電化された区間のみを走っているのにディーゼル動車で運行するという変わり種。タネを明かせば山陰方面を運行する特急を、回送するくらいなら客を乗せちゃえ・・ってことらしい。だが平日夜だけなので、関東圏に住む私には縁がないだろうな。ちなみに1,3,4号は電車らしい。
最近「血液クレンジング」なるおかしな施術が流行っているという。数年前から行われているようだが、最近になって有名人がSNSで拡散し、話題になっているとか。血液を採取し、オゾンで洗浄した後、体内に戻すというものらしいが・・・微妙だな。オゾンにより活性酸素種を生じ、赤血球、白血球、血小板などに働き、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、頸椎捻挫、肺がんなどに効果が・・・あるの?
血液を採取する場合、静脈から血液を抜く。体表近くに見えている血管はほとんどが静脈だし、そもそも動脈に針を刺したら大変な事になる。その静脈血はあらかた酸素を組織に与えた後の血液であるから、赤茶けた色である。そこにオゾンを吹き込んだら、ヘモグロビンが酸素と結合して鮮やかな赤色になるだろう。視覚的効果でいかにも綺麗になっているという印象を与えるのだろうが、そんなの普段から肺が行っているガス交換を人工的にやっているだけの事。
器具はきちっと洗浄・消毒しているのだろうし、オゾンは殺菌効果が高いので、衛生的には問題ないと思われる。だが、細菌を殺すオゾンが、血球細胞などには全く影響を及ぼさないのか? 細胞膜に傷を付けるという事はないのだろうか? そうした疑問は残るところだし、ちゃんとしたエビデンスは取れていないようだ。つまりは効果のほどは分からない。人体に無害かどうかもよく分からない。
この施術をしている人たちは、本当に効果があると信じているのだろうか。それとも、視覚的にはいかにも綺麗になったという印象を与えるから、お金持ちの意識高い系とか、美しくなるためならいくらでもお金をかける女性たちとかをターゲットにして、自由診療報酬を得て、ほくそ笑んでいるのか。信じるも信じないも貴方次第ってところなのでしょうか。もちろん私は信じない。
方や酸化力のあるオゾンで血液をクレンジングし、方や還元性の水素水を飲んでデトックス。なんて事をしていたら笑っちゃいますね。その水素水もだいぶ下火になってきて、今はケイ素なんてのが流行っているようだが、ケイ素ねぇ。地球の表層(地殻、大気、水圏)には酸素に次いで多い元素でありながら、生体にはほとんど利用されていない(珪藻やイネなど、一部の生物が利用するのみ)ケイ素ねぇ。
人体はモリブデンやセレンといった希元素を利用している反面、多量に存在しているケイ素(2位)、アルミニウム(3位)、チタン(9位)はほとんど利用していない。体内にはいずれも存在しているが、利用するために存在しているのか、勝手に入ってきて特に害もないので残っているのかは定かでない。それでもチタンは、人工的に利用されつつある。体内の環境では腐食されず、アレルギー性も極めて低いため、人工骨や人工関節などの素材として欠かせない物となっている。だがこれは、損傷した骨や関節の代用であって、体内の化学反応をどうこうしようというものではない。
半年ほど前にケイ素に関する資料をどさっと渡され、調べといて・・と言われたが、調べれば調べるほど怪しい、胡散臭い。と、報告しておいたし、当の本人もそう思っていたらしく、その話はもう忘れ去られている。
コラーゲンも微妙である。コラーゲンには他のタンパクには見られないヒドロキシプロリンやヒドロキシリジン[リジン(lysine)は現在、リシンと呼ぶのが正式だそうだが、毒物のリシン(ricin)と日本語表記が同じであるため、私はリジンで通している]が含まれるが、これらはプロリン、リジンとしてペプチド結合を構成した後にヒドロキシ化して生ずる物で、ヒドロキシプロリンやヒドロキシリジンそのものがコラーゲンの合成に使われるのではない。そしてコラーゲンは必須アミノ酸であるトリプトファンをほぼ含んでいないため、タンパク質としての栄養価値は限りなく低い。コラーゲンをたっぷり摂って、タンパク質は足りていると思ってもらったら困ります。私はそんなものを摂取するよりも、肉や魚、大豆、卵などからタンパク質を摂取し、コラーゲンの合成に必要なビタミンCを摂った方が効果的だと思うのだ。コラーゲンを摂るくらいならむしろ、必須アミノ酸のバランスを考慮して作られているプロテインの方がましだと思う(これも、運動もしないのに大量摂取するのは良くない)。
EPAやDHA、αリノレン酸など、ω-3脂肪酸も摂りすぎには要注意。血液さらさら・・なんて言われるが、さらさらになりすぎれば血が止まらない、最悪脳出血などのリスクを高めてしまう。あくまでもω-6とのバランスが大事なのであって、ω-3ばかり摂取していたら大変な事になる。揚げ物などにはω-6が結構含まれるので、脂っこい物が好きな人は時々摂取する・・程度で良いような気がします。
そういう私も、サプリメントは利用している。ビタミンC、マルチビタミン&ミネラル、フィッシュオイル(EPA・DHA)など。だが、毎日ではない。かなりの偏食なので、油物食べ過ぎたと思ったらフィッシュオイルを、ビタミンやミネラルが不足と思った時はマルチビタミン&ミネラルといった風に、その日の食事に合わせて足りない部分を補ったりするのに使う。ビタミンCは、万年筆の洗浄にも使うから、持っていて損はない(笑)。
毎日多量のサプリメントなどを摂取している方は、ここらで一度考え直してはいかがでしょうか。悪いとは言いませんが、どんなに健康に良い物でも、摂りすぎたり取り方を間違えたりすると大変な事になりかねない。血液凝固阻止剤とω-3の併用など以ての外で、普段から飲んでいる持病の薬との相性も考慮した方がよいでしょう。
そして、ケイ素とか昔流行ったゲルマニウムとか、簡単には飛びつかない事です。ケイ素はまだ良いが、ゲルマニウムは有毒元素なので、実際に死者まで出たと言います。血液クレンジングなんてのも、視覚的効果には騙されず、良く科学的根拠を調べてからの方がよいでしょうね。
東北地方太平洋沖地震から8年半。私は川崎市の職場にいたのだが、生きた心地がしなかった。
まず、長周期の気持ち悪い揺れがしばらく続いた。その時事務室にいたのは私と女性社員が一人。「何これ?」って感じでいたのだが、その後に強い揺れが襲い、二人とも身の安全を確保。私もパソコンデスクの下に身を潜めた。女性社員が「何ですかこれ?」と聞いてきたので私は「分からない。東海地震(南海トラフ巨大地震という意味で)かもしれない」と答えた。私の脳内シミュレーションでは、南海トラフ地震が発生したら、私の生活圏ではあのような揺れ方になると予測していたので、咄嗟に出た言葉である。
少し揺れが収まってきた時、私は身を乗り出してパソコンを操作し、ヤフートップページを開いた。すると、
宮城県沖 M7.9
と、速報が表示されていた。
本来揺れが収まるまでは安全を確保しておくべきである。やってはいけないのは分かっている。でも、私の実家は静岡県にあり、仮に南海トラフ巨大地震であれば、一刻も早く母親に「すぐに高いところに行け!」と連絡したかった。電話が繋がるかどうかは分からないが・・。ということで確認した。
南海トラフ巨大地震ではなかったが、日本海溝のプレート境界型地震と確信した私は、揺れが収まった後、ある女性社員を捜した。事務室を出ようとすると、丁度その人が「何?今の地震?」と言いながら入ってきたので、私は伝えた。
「宮城県沖 M7.9 でもそんなもんじゃない。確実に8.5以上はある。旦那の実家にすぐ避難するよう伝えて」
その人のご主人の実家は三陸地方にあるのを知っていたからだ。どうやらご主人の実家は高台にあるらしく、被害には遭わなかったようだが、私はその時点ですでに、明治三陸大津波かそれ以上の大津波に襲われる事を予測していたということだ。気象庁の津波警報も、最初は2-4mだったと記憶しているが、時間が経つにつれ津波予測がどんどん上がり、10m以上の大津波が・・となった訳だが、私は体感的に最初からそんなレベルではないと感じていた。
その根拠は何かというと、揺れている時間である。大震災の少し前、調べてみると2010年11月30日12時24分、小笠原諸島西方沖で発生したM7.1の地震。昼休みの時間で、会社の喫煙所にいたところ、何か揺れている。揺れてる?地震?・・って感じだったが、私は、これ結構大きいよ。M7くらいあるな・・と呟いた。どんぴしゃりであります。揺れている時間を計ったら大体30秒。これがM7の目安。M8なら1分ほど。東北地方太平洋沖地震は1分なんてものではない。もっと長く揺れていたし、そもそも宮城沖でM7.9なら、川崎市であれほど揺れるはずはないから、M8.5以上はあると予測したのである。東北地方太平洋沖地震はM8.4だが、気象庁マグニチュードはM8を超える巨大地震では値が飽和する傾向にあり、Mw(モーメントマグニチュード)は9.0と、最終発表されている。M8.5以上は確実という予測も当たりと言ってよいだろう。
こんなこと、地震の揺れに対しては何の役にも立たないが、津波の予測には役立つ。M7は震源が海底ならば津波が発生するレベル、M8なら大津波レベル。しかもM8が内陸で発生したのは、明治時代に発生した濃尾地震のみで、M8以上は原則的にプレート境界型地震だと思ってよい。恐らく津波が発生する。たとえ揺れの被害はなくても、1分以上揺れたならば、海岸に近い地域は津波の警戒をすべき。特に東北地方太平洋沖地震の時は、場所によっては6分も揺れていたようで、この長さは尋常ではない。とにかく長く揺れる地震が起こったら、震源はどこか、津波はどうかという情報をいち早く掴み、揺れる時間が極端に長ければ、初期段階の津波予測の数倍を想定した行動を取ること。
何故かというと、あれだけの超巨大地震となると、速報は規模が過小評価されてしまうのだ。気象庁のスーパーコンピュータをもってしても、発生した直後に正確な規模を把握する事はできない。なのでM7.9、津波は2-4mという低い値が出てしまう。でも、その値を見て「ここは大丈夫」だなんて安心しないでほしいのだ。時間なんか計っている余裕はないと思うが、体感的なものでよい。1分以上揺れたら、たとえ津波警報が2-4mなどと出ていても、もっと大きいのが来るかもしれないという危機感を持ってほしい。東日本大震災があれだけの被害となったのはもちろん、想像をはるかに超える巨大地震であった事が大きな要因であるが、明治三陸大津波、昭和三陸大津波の記憶が風化してしまっていたことも要因であろう。この記憶を忘れてはいけない。
日本海溝から太平洋沿岸地域まで津波が達するにはおよそ30分かかるが、南海トラフや相模トラフは日本海溝よりも日本列島に近い位置にあるため、もし巨大地震が発生したら、10分以内に津波が到達する地域もある。とにかくいち早く避難する事が望まれる。関東大震災(相模トラフを震源とする大正関東地震による被害)は火災の被害が突出しているが、熱海では10mもの津波が到達した。元禄地震の規模は大正関東地震以上だったという。南海トラフ地震も1707年・宝永四年の宝永地震は、東北地方太平洋沖地震に匹敵するほどの巨大地震だったという説もあるし、大昔の白鳳地震とか仁和地震も、相当巨大な地震だったという説もある。
南海トラフ地震は昭和19年の東南海地震、同21年の南海地震を観測しているものの、前者は太平洋戦争の敗戦が濃厚だった時期であり、厳しく報道統制され、ほとんど記録が残っていない。南海地震も戦後の混乱期であるため、詳細は不明なところも多い。この2つの地震は南海トラフ地震としては小規模だったようだが、何故かはよく分かっていない。前回(1854年・嘉永七年の安政東海地震、安政南海地震)から90年しか経っていなかったからなのか、発生周期は関係ないのか。それすらよく分かっていないのだから、75年後の今、突如として宝永クラスの地震が来てもおかしくない。過去の発生周期が90年から200年とされているが、これだってあくまでも過去の記録でしかない。あと15年は来ないなんて考えるのは危険だ。
ともかく、地震はいつ起こるか分からないが、地震による津波はある程度の予測ができる。
最近のネット上で話題になったことの一つに#KuTooがある。MeTooと靴、苦痛を掛け合わせたもののようだ。女性がハイヒールやパンプスを履く事を強要される事に対する反対運動のようだが、これはまあ、概ね賛成である。あんな踵が高く、つま先が窮屈な靴を毎日のように履いていて、健康に良くないというのはよく分かる。少なくとも私は、取引先の営業さん(女性)がローファーを履いてきても、何ら問題ないと思う。ローファーは基本的にカジュアルシューズらしいが、ビジネスシューズとして認めても良いと思うのだ。
ただ、事の発端は、あるタレントが葬儀場でアルバイトをしていて苦痛に感じていたという事らしいのだが、葬儀場って、庶民にとっては最高にフォーマルが求められる場所ではないかと。根本厚生労働大臣が答弁していた「社会通念上その必要があると認められる場合」に該当すると思うのだが・・。まあ、でもフォーマルシューズで、なるべく脚に負担にならないような物を開発していく切っ掛けになればそれでよいのかな。それでもハイヒールやパンプスを履きたいのであれば、履けばいいわけだし。
そしてもう一つが、痴漢撃退法として、安全ピンで刺すということの是非。痴漢なんかやられて当然、いや、誤爆の危険があるなど、賛否両論が巻き起こっているが・・、私としては「絶対にしないで下さい」だ。
別に痴漢を擁護しているわけではない。あんな卑劣な行為をしたなら、心情的にはやられて当然だ。でも、危険だから止めてほしい。
痴漢はよほどの事をすれば強制猥褻罪になるようだが、通常は都道府県の迷惑防止条例で処罰される事案。一方、安全ピンで人を刺す行為は暴行罪、怪我をさせれば傷害罪に該当する。痴漢よりもよほど重い罪である。痴漢撃退のためなら正当防衛だろうという意見もあるが、これはほぼ認められないだろう。せいぜい過剰防衛として減刑されるくらいだ。ましてや誤爆ともなれば、暴行・傷害の前科者になりかねない。
さらに、安全性の問題だ。ある鍼灸師が止めるよう訴えたら、痴漢を擁護するのかと炎上したそうだが、使用する針の消毒や衛生管理に神経を使っている鍼灸師だからこそ、そう訴えるのだ。消毒もしていない針で刺したらどうなるか。そして、一発目は痴漢に刺さったものの、二発目は他人に刺さってしまった場合、その痴漢がB型肝炎ウイルスを持っていれば、誤爆された人にそれを感染させる可能性がある。考えすぎ・・ではない。昔は予防接種の際、同じ針で数名接種していたのだが、それで肝炎ウイルスに感染したと考えられる事例が少なからずあるのだ。しかもそれは即発性のものでなく、20年、30年かけて徐々に体を蝕み、最悪の場合肝臓ガンにまで発展するという、非常に厄介なウイルスである。そんな物を感染させるリスクのある行為を容認するわけにはいかない。
痴漢は女性の敵であるが、男性だって、冤罪で捕まったりすれば、社会的地位を失ったりもする。男性にとってもあいつらは敵なのだ。犯罪行為にならない範囲で効果的な撃退法ってないのかな?