嶋田が思いついたことをテキトーに綴ります
一時は5,000人に達した東京の新規陽性者も、一気に減少し、今では一日30人以下という状況が続いている。このまま再拡大することなく収束してくれたら有り難いのだが、海外では感染再拡大している国も多いし、大韓民国などは過去最高を更新したりしている。さらに、最近になってオミクロン株なる新顔が登場し、世界中で猛威を振るったデルタ株以上の感染性を持っているとか。日本にも既に十数人が発見されているし、最初にこれを報告した南アフリカ共和国では、デルタ株から急速にオミクロン株へと置き換わっているようだ。一方、重症者は少ないという。これは毒性が低下している可能性も含んでいるが、今現地での陽性者は若い人が中心で、高齢者に感染したらどうなるかは分からない。今のところ警戒しなければならない株であると思われる。
ではなぜ、あれだけ猛威を振るったデルタ株が、日本ではほぼ収束状態になったのか。考えられる原因はいくつかある。
一つはやはり、マスクの着用と消毒の徹底だろう。海外からはマスクをせず大騒ぎしている映像が伝わってくるが、日本ではまだ多くの人がマスクを着用し、店の入り口に消毒液が置いてあれば、多くの人が使う。日本では花粉症の人が多く、マスクをすることに抵抗感が少ないし、マスクをした人を当たり前のように見ているから、別に気にも留めない。コロナ以前、海外ではマスクをしている人=重病人という感覚があったようで、そもそもマスクをすることに抵抗があったのだから、この差は大きい。
また、日本はワクチン接種で出遅れ気味であったが、半面、だからこそデルタ株が猛威を振るい始めた頃に高い抗体価を持った人が一定数いたということも要因の一つに挙げられている。半信半疑だが、そういう可能性も否定できないか。
そして、つい先日発表された理研の研究結果が、いわゆるファクターXの存在を示唆するもの。ウイルスが侵入するとまず抗体が細胞への侵入を防ぐが、細胞にまで侵入した場合はキラーT細胞が感染細胞ごと破壊する。その際に目印となるのがHLAというタンパクなのだが、日本人はこのHLAに、コロナウイルスのスパイクタンパクと似たアミノ酸配列を持つ人が多いそうだ。これは毎年のように季節性コロナウイルスに曝されているからこその特徴であると考えられ、しかも武漢コロナウイルスとの間に交差反応を起こしている可能性が高いという。私は去年から従来型コロナの抗体を持っていて、それが効いてるんじゃないの? と言っていたが、当たらずしも遠からずといったところか。
もっとも、だからと言ってオミクロン株への警戒を解くのはまだ早いけどね。
ところで、武漢コロナウイルスについては、アルファ株、ベータ株といったように、ギリシャ文字に由来する名称が付いている。で、ギリシャ文字の並びはαβγδεζηθικλμνξοπρστυφχψω。これが12番目のμ(ミュー)株まで行って、次はν(ニュー)、ξ(クサイ)となるはずが、2つ飛ばして15番目のο(オミクロン)が使われた。νは英語のnewと間違えるからってのは分かるが、ξはよくある姓だから飛ばしたと、WHOは説明しているらしい。なるほどね。ξ(クサイ)は、英語表記ではxi。で、どっかの国にXiさんってのがいましたね。漢字では「習」と書くようです。あの国とトップに対する忖度ですな。
武漢コロナウイルスの陽性確認者が、東京では連日4千人、5千人と、高いレベルで推移している。このままだと1万人を突破するのでは?との憶測もあったが、何とか5千人台で留まっている感じだが、検査数が少ないからだという主張もある。公的検査にはまだ余裕があるようだが、保健所の機能が麻痺状態になっていることが影響しているとか。
陽性率も高い状態を維持しているが、これにはちょっと絡繰りがある。公的検査は検査数と陽性者数をきっちり報告するが、民間の検査については検査数を報告する義務が無く、陽性者数だけが報告されたりするため、民間の検査で陰性になった人数が母数に加算されず、陽性率は高くなりがちなのだとか。
しかしまあ、こんなに感染が広がっていれば、東京から来るなと言われても仕方ないし、地方から東京に遊びに来て、ウイルスを持ち帰ったら何を言われるか分かったもんじゃない。そう言う私も、毎日のように越境している。住んでいるのが東京都で職場が神奈川県なので、当然そうなる。テレワークしろよと言われてもね、私の場合、できあがった製品を検査するのが今の仕事だから、行かなけりゃ仕事にならないのですよ。でも毎日職場と自宅の往復。スーパーやコンビニに立ち寄る程度で、大好きな万年筆屋巡りは全然行けていない。まあ、半面無駄遣いせずに済んでいるのですが。
しかしこの感染拡大は、政府や都が伝家の宝刀を抜くことができなかったことが、大きく影響していると思われる。それは、東京オリンピック、パラリンピックの中止(若しくは再延期)である。オリンピックが感染爆発を引き起こしたとは思っていない。しかし、「オリンピックの開催は断念します。ですから、国民の皆様も、今一度、自粛をお願いします」が、強力なメッセージになることは間違いないし、逆に開催すれば、「外国から多くの人を来させておいて、国民には移動や外出を自粛しろとは何事か」となるのは明白なのですよ。ぼったくり男爵が銀ブラでもすりゃ、ふざけんな!となるのは当たり前でしょう。また来るらしいけど、来なくていいよ。ってか、来るな! 結局菅大先生も小池大先生も、そういう国民の感情を全く無視している。
ところでワクチンは、今月1回目をようやく打てた。来月早々2回目を打つことになっているが、だからと言ってマスクを外すつもりはない。まあ、今はクソ暑いので、外を歩く時はなるべく人通りの少ない道を歩き、鼻だけ出していて、人とすれ違うような時は鼻まで覆うという状況だが。駅まで結構な距離を歩くので、マスクをしっかりと装着した状態だと、不織布とフィルタの間に水が溜まり、息ができなくなってしまう。厚労省も暑い中、周りに人がいないところではマスクを外すよう呼びかけているので、問題はないだろう。だが、マスク無しでの会話は如何なものか。もちろん周りに他人がいなければどうでも良いことだが、周りに他人がいても構わず、最近では電車の中でもそういうのがちらほら見られる。何となく高齢者と若者に多い気がする。若者は無症状や軽症が多いとかねてから言われているし、高齢者はワクチンを2回接種しているため、もう感染しないと勘違いしているのか? 重症化リスクは低減するが、感染自体を防ぐ効果は十分ではないようで、実は無症状の感染者で、知らぬうちにウイルスをばらまいている可能性も否定できない。その可能性がある以上、他人のいる場所でマスク無しにぺらぺらと喋りまくるのは如何なものか。特に高齢者の方々は、子供が楽しみにしていた行事が中止になったりするなど、悲しい思いを強いられたのは何のためなのか、よく考えて頂きたい。自分たちはワクチンを打ったからもう大丈夫ではないのだ。
ワクチンの重症化抑制効果を裏付けるように、今、重症患者の多くは40~50代の人達だという。私もまあ、その辺に属するわけですが、ようやくワクチンが回ってきた状況。人によってはまだ予約すら取れないと聞きます。区によっては若者を先に接種というところもちらほらあったが、感染を有意に抑えるワクチンならともかく、感染自体を防ぐ効果はあまり期待できないなら、重症化リスクが高い方から順に打つ方が良いと思われるのだが、各自治体それぞれに考え方があるだろうし、とにかく模索しながらの対応だろうから、あまり批判する気にはなれない。批判されるべきは政府や都でしょうな。知事はやっている感を演出するだけにしか見えないし。
しかし、1年以上が経っているというのに、未だ病床が逼迫しているというのは解せない。武漢肺炎の患者を受け入れない病院があるのは仕方ない。だが、病床が増えないなら、どこかの体育館を丸ごと借り切ったりとか、都が所有する土地にプレハブを建てるなどしてコロナ専門のベッドを並べて、軽症~中等症の患者を受け入れできないものか。東京都医師会会長さんも協力するような発言をしているわけだし、ベッドなんか簡易ベッドでも段ボールベッドでもよい。とにかく今、自宅療養中に死亡するケースが連日報道されているが、菅大先生肝いりの抗体カクテル療法だって、点滴で投与するなら少なくとも自宅ではできないだろうよ。自宅療養を強いるのであれば、イベルメクチンを確保したり、アビガンを時限承認でも何でもいいから、とにかく錠剤で投与できる薬を渡せるようにすればいいのにと思う。イベルメクチンは現段階で処方は可能だが、某製薬会社の思惑もあり、数がない。だから処方しても薬局にないという状況らしい。ならばジェネリックを中国やインドから輸入するという選択肢もありそうだが、それもしない。一方アビガンは未だにコロナに対する承認は得られていない。解熱剤なんて対症療法だけで、本質的な治療効果はないわけで、自宅で解熱剤でも飲んで様子を見て、いざ悪化しても保健所は手一杯、病床は逼迫で入院すらできずでは、運悪く重症化したら「悪いけど死んじゃったらごめんなさい」と言っているようなものだろう。どこが医療先進国だって話ですよ。政府も東京都も、あまりの無策振りにあきれかえってしまいます。しかしながら、国は国民を守るのが責務なのですが、他国に比べて死者の数が少ない現状は、まずまず成功という評価になります。決して一人一人の命を守るわけではありません。自分の命は自分で守るしかありませんし、自分の周りの人の命も守るためには何をすべきなのか、もう一度見直す必要があるって事でしょう。
ところで全く話は変わりますが、つい先日(2021/8/17)、実に興味深い研究結果が明らかとなった。広島大学などの研究で、タバコの煙に含まれる成分が、武漢コロナウイルスが取り付くACE-2の発現を有意に抑制するというものだ。実は既に昨年、アメリカやU.K.(日本ではイギリスと呼ばれる国)の調査で、武漢コロナウイルス陽性者における喫煙者の割合が、その国の喫煙率よりも有意に低いということは報告されていた。つまり、タバコを吸う人は武漢コロナウイルスに感染しにくいということだ。私は半分冗談で、タバコを吸うと口の中がタールで汚れて、コロナウイルスが受容体にくっつくのを邪魔してるんだと言っていましたが、どうやらタバコの煙に含まれる芳香族化合物が、ACE-2の発現を阻害することで、感染しにくくなっていたようだ。取り付くところが少なくなれば、その分感染は減る。確かに理にかなっているし、アメリカやU.K.での調査報告とも整合性がある。但し、煙に含まれる成分が影響しているということは、紙巻きタバコなら効果はあるが、最近主流となっている加熱式タバコの場合は、その効果は不明である。あれはかなり煙の量が少ないからね。
その他にも必須アミノ酸の一種であるトリプトファンや、胃潰瘍の治療薬にも同様の効果があったようで、安全な感染予防薬の開発が期待されているという。まあ、そもそも予防のためにタバコを吸うというのはお勧めできませんからね。肺の細胞にダメージを与えるので、もし感染したら重症化リスクは高まるかもしれませんし。私の場合一日10本以下という、そんなにヘビーではないスモーカーなので、武漢コロナが流行っても特に気にしておらず、割と早い内からアメリカでの調査結果は知っていましたから、タバコをそのままのペースで吸い続けていました。それが致命的な判断ミスではなかったとは言えそうなので、とりあえず一安心というところです。重ねて言いますが、コロナ感染が怖いからと言って、これまでタバコを吸ってこなかった方が吸い始めるということは、決してお勧めいたしません。
昨日、NHKの「チコちゃんに叱られる」で、円周率を取り上げていた。今では小数点以下50兆桁まで計算されているという。そして、それ以下も延々と続くということは証明されている。
円周率は円の直径と外周の長さの比であるが、正確な円を描くことができない以上、正確に測定することは不可能で、それ故に円に外接する正n角形の外周よりも短く、内接する正n角形よりも長いという事を利用して計算される。nを大きくするほど真円に近づくのであるが、正百角形ならまだ円でないことは分かりそうだが、正千角形なんて、もはやパッと見ても円にしか見えない。だが、円ではない。正一万角形、正一億角形と増やしていっても、厳密に言えばそれは真円ではない。
だが、小数点以下50兆桁なんて、実際に何の役にも立たない。ただ、そこまで計算したという名誉があるのみだ。では、実際にどこまで必要なのだろうか。
学校で習うのは3.14である。一時3で教えていた時期があったが、さすがにそれは簡略化しすぎだと思う。そもそも普段の生活に円周率なんて関係ないと言えばそれまでだが、仕事上はこれが関係してくる場合もある。私の場合、科学計算で必要な時は、関数電卓でπキーを押すと出てくる3.141592654を使っている。もっと正確には最後の桁は3で、その下の桁を四捨五入して4になっているのだが、この値で何か問題が発生することはない。3.1416でも十分なくらいだが、πキーを押す方が速いので、3.141592654を使っている。
一方、もっと大きなものを扱う航空宇宙関連では、これでは桁が足りない。でも、小数点以下100桁なんて必要ないと断言できる。
可視宇宙(観測できる宇宙)の大きさは直径約930億光年の球体だとされている。ここは簡略化して1000億光年としよう。そして1光年は約9兆4600億kmで、これも10兆kmとしよう。すると可視宇宙の直径は大体1,000,000,000,000,000,000,000,000kmという途方もない数字だ。ここで円周率を3として外周を計算するのと、3.14を利用して外周を計算するのでは、1400垓kmもの差を生じてしまうことになる。とても正確とは言えない。だが、円周率を小数点以下24桁で計算すると、誤差はわずか1km程度になる。宇宙の大きさからすれば1kmなんて微々たるものだ。さらに増やして27桁なら1m、30桁なら1mm、33桁なら1μm、36桁なら1nm、39桁まで増やせば1pm程度の誤差となり、これはもう、原子一個の大きさよりも小さい。即ち、宇宙というとてつもない大きさの物を扱うのにも、小数点以下40桁くらいあれば足りるという計算になる。ちなみにNASAでは小数点以下15桁で計算しているという。この値で、現在地球から最も遠くにある人造物・ボイジャー1号と地球との距離を半径として円を描いたとしても、その円周の長さはわずか数cmの誤差に収まるという。そして、それ以前の問題として、可視宇宙の直径は大体930億光年ということで、92973414489光年かもしれないし、93032048112光年かもしれない。ようやく観測できる距離が1光年程度の誤差で収まるとは思えず、そちらの誤差の方が大きいのだから、円周率の桁をいくら増やしたところで無意味ということになる。
だから小数点以下50兆桁まで計算したところで実用性は全く無い。小数点以下百桁まで暗記してもそれが役立つことはない。でも人間はさらなる下の桁まで計算することを試みるだろうし、小数点以下百桁まで暗記したら次は千桁に挑戦するかもしれない。人間とは何と面白い生き物だろうか。だが、間違っても小数点以下50兆桁を全部言うなんてことには挑戦しないことだ。1秒に10個の数字を言えたとしても、5兆秒かかることになるが、人間はせいぜい三十数億秒程度しか生きられないのだ。
ボールペンという筆記具は、誰でも日常的に使用する物ですね。学校でノートを取ったりする際には鉛筆やメカニカルペンシル(シャープペンシル)を使用するのが一般的だと思いますが、社会人となると、ボールペンが通常の筆記具となります。鉛筆は容易に消すことができる点がメリットですが、半面容易に改竄できるわけで、公文書、保存文書等には使用できません。なので必然的に、鉛筆系の使用は減ってしまいます。今流行の消せるボールペンも、本来なら勉強やメモ等に使うべきで、書類等に使用するのは厳禁です。私は万年筆派ですが、万年筆に至っては持っている人の方が少数派。あるいは昔使っていた奴がどこかにあるはずだけど・・というような状況でしょう(もっとも、顔料インクの万年筆は、耐候性が高い上に改竄が極めて難しいことから、見直されても良い気はします)。
さて、そのボールペンですが、インクタンクの先端にカシメ(ボールを装着している部分)とボールが取り付けられ、ボールが回転するとインクを絡め取り、紙に転写する仕組みです。そしてインクには油性、水性、水性ゲルがあり、日本では油性ボールペン、水性ボールペン、ゲルインクボールペンなどと呼ばれますが、海外では、ボールペン(正確にはballpoint)と呼ぶのは油性インクの物だけで、水性インクの物はローラーボール、ゲルインクの物はローラーボールに含めたり、ゲルローラーなどと呼んだりします。ローラーボールは日本生まれですが、海外でその滑らかな書き味が受け入れられ、ボールペンよりも高級な物とされているようです。確かに万年筆、ボールペン、ローラーボールの揃っている商品は、万年筆>ローラーボール>ボールペンという価格設定になっていることが多いです。もっともローラーボールは基本的にキャップ式で、万年筆と似たような造りになっていることも関係しているでしょうが。一方私は、滑りすぎるローラーボールがあまり好きではないため、ローラーボールについて語れるほど使用しておりませんので、今回は油性ボールペンの話です。
油性ボールペンは、耐水性で滲みが生じない、文書の保存性が良好というメリットがある半面、色が鮮やかでない、書き味が重苦しい、掠れを生ずることがあるなど、使いにくい面もあります。書き味が重苦しい物はある程度筆圧をかけないと筆記できないため、疲れやすいという難点もありますが、ねっとりした感触を高級感と捉える向きもあり、確かにBICのねっとりしたボールペンを好んで使っている人もいます。しかし今は、三菱鉛筆のジェットストリームとか、ぺんてるのビクーニャ、パイロットのアクロボールなど、書き味がさらりとして滑らかな、低粘性油性ボールペンが主流となりつつあります。ところがこれが、私にとっては困りもの。そう、書き味がローラーボールに近く、私には扱いにくいのです。何故かというと、止めが利かない。線をぴたっと止めるつもりで書いても、上手く止まらず長くなってしまう、あるいは平仮名や数字を書く時でも丸い線が大回りになってしまい、不格好になってしまう。字が汚くなるだけならともかく、後で読み返そうとした時にこれ何て書いたんだっけ?って事になってしまうのです。だから私は、三菱鉛筆のD1芯を使うにしても、ジェットストリームではない従来の奴を買ってくるのです。業者から企業ロゴ入りのボールペンをもらったりしても、ジェットストリームの場合は同僚にあげちゃいます。使わないから。万年筆なら大抵の物を使いこなす私ですが、ボールペンに関してはかなり好みの範囲が狭いです。
そのジェットストリームは、三菱鉛筆のボールペン嫌いの社員が開発したと聞いております。だったら何故、三菱鉛筆に入社したのか?とも思いますが、そこはさておき、ボールペンの欠点を見事に改良した点は素晴らしい。全部がジェットストリームになってしまったら、私にとっては余計なことしやがってとなりますが、従来のボールペンも作っていますから、嫌ならそちらを選べばよい。ところでインクの低粘性化はそれ以前から研究されており、1980年代にはウォーターマンが抜群の滑らかさと称えられ、1990年代にはそれを超えるカランダッシュのGOLIATHが世界一滑らかと言われました。今でもGOLIATHのファンは多く、私にとってはこれ以上滑らかだと使いにくいという限界ラインがこのGOLIATHです。
個人的な見解ではウォーターマンとカランダッシュのボールペンが書きやすいですが、一番好みなのはシェーファーの中字。ボール径が1.0mmですから、日本では一般受けしないでしょう(日本で主に使われているのは0.7mm以下)が、私は書き味の良い中字レフィルを好みます。そして、軸はあまり太くなく、その割に重い物を好みます。シェーファーならインテンシティですね。軽いとどうしても押しつけて書かざるを得なくなり、疲れてしまうのです。重い軸は自重で紙に押しつけられるため、そんなに筆圧をかけずに書けるというのが良いのです。
国産品では一番好きなのがセーラー万年筆のボールペン。セーラー万年筆は万年筆メーカーというイメージが強いですが、ボールペンを日本で初めて発売したメーカーとされ、何気にボールペンも良いですね。ボールペン業界ではそんなにメジャーではない印象ですが、替え芯の性能は良いですし、変に滑らかさを追求していないところがまた好み。私的には隠れた名品認定をしたいところです。
さて、突然話は変わりますが、ボールペンは100円のやつで十分です。性能は高いのと大して変わらないですからね。それどころか高級ボールペンなんて見栄えだけで、ジェットストリームが一番書きやすいなんて言う人も多いですし、滑りすぎるのが嫌でなければまさにその通りです。ただ、私の場合は少し重めの軸というのがネックで、100円ボールペンはほとんど使っておらず、ちょっとお高くなりますが、真鍮軸のやつを愛用しております。
でも、これまた私見ですが、社会に出たら、ある程度見栄えの良いボールペンを一本持っておくと良いと思います。今ではモバイルパソコンとかタブレットでメモを取る人も多いですが、私は商談の際はメモ用のノートに手書きします。しかも、ノートは見ずに筆記します。相手の話に耳を傾けながら、勝手に手が動くという感じですかね。で、その際にちょっと良いボールペンを使うのです。モンブランのように最低でも25,000円もするような物は、必ずしも必要ない(ステータス性は抜群ですが)。数千円の物で、見栄え良く、書きやすいと思う物で良いのです。高級ボールペンって、かなりの部分が見せる物で、おっ、洒落たペン使ってるな、と思わせたりするのが狙いです。なので、あまりゴテゴテとした装飾的な物は必要ありません。無難なのは黒・銀色装飾とかあまりピカピカでない銀色ですかね。そういう物を使っているだけで、ちょっと印象が違うというだけの話ですけど。
個人的にお勧めなのはウォーターマンのメトロポリタンですが、半額以下のアリュールでも良い気がします。ただ、替え芯が独自規格というのはネックですかね。自由度が高いのはパーカーのボールペンで、替え芯はISO 12757-2 G2(俗にパーカータイプ)という共通規格で、書き味が気に入らなくても他メーカーから同じ規格の替え芯が多数出ており、好きなのを選べるという利点があります。国産ならもっと安く、見栄えの良い物が多数出ておりますので、店頭で色々と使い比べ、自分に合った物を選ぶと良いでしょう。通販では書き比べができないというのが難点です。評判が良くても自分には合わなかったなんて事もありますから、特に最初の一本は店頭で選ぶべきというのが私の考えです。
とまあ、まとまりのない記事になってしまいましたが、武漢コロナの記事ばかりになってしまったので、たまにはこんな話しも良いかと思いまして。